新着情報
食品に係る資源の有効な利用の確保及び食品に係る廃棄物の排出の抑制を図ることを目的として制定された食品リサイクル法の施行から5年が経過しました。
その施行状況をみると、重量ベースでみた食品関連業界全体の食品リサイクル率は、平成13年度の37%から平成17年度の52%へと着実に向上し、一定の成果が認められるものの、食品小売業及び外食産業においては、食品廃棄物等が少量かつ分散して発生すること等から、依然として十分に再生利用等がなされていないことが明らかになりました。
こうした状況を踏まえ、食品リサイクルを一層促進するため、食品関連事業者、特に食品小売業及び外食産業の事業者に対する指導監督の強化と取組の円滑化措置を講ずる改正食品リサイクル法が平成19年6月13日に公布され、12月1日から施行されました。
① | 食品廃棄物を多量に発生させる食品関連事業者(前年度の食品廃棄物等発生量が100トン以上)に対する定期報告義務の創設 <報告内容> ・食品廃棄物等の発生量 ・食品廃棄物等の発生抑制の実施量 ・食品循環資源の再生利用の実施量 ・食品循環資源の熱回収の実施量 ・食品廃棄物等の減量の実施量 ・食品循環資源の再生利用等の実施率 ・特定肥飼料等の製造量または熱回収により得られた熱量 etc. |
② | フランチャイズチェーン事業を展開する食品関連事業者の一体的取扱い |
③ | 再生利用事業計画が主務大臣の認定を受けた場合に一般廃棄物に係る収集運搬の許可を不要とする『廃棄物の処理及び清掃に関する法律』の特例 |
④ | 再生利用が困難な場合等に熱回収を位置づける |
毎年度の基準実施率=前年度の基準実施率+前年度基準実施率に応じた増加ポイント
前年度の基準実施率区分 | 増加ポイント |
20%以上50%未満の事業者 | 2% |
50%以上80%未満の事業者 | 1% |
80%以上の事業者 | 維持向上 |
平成24年度までに、業種別に下記実施率目標を達成することを目標とする。
業種 | H17年度統計実績 | H24年度実施率目標 |
食品製造業 | 81% | 85% |
食品卸売り業 | 61% | 70% |
食品小売業 | 31% | 45% |
外食産業 | 21% | 40% |
食品廃棄物のリサイクルには、肥料化、飼料化あるいは油脂製品化への還元などがあります。このリサイクルを行う上で重要なのは、リサイクル品の用途に合った分別作業です。これら、どの用途でも廃棄物の中にビニールや食器などが混入しているようでは有効利用できません。また、分別が適切に行われない場合は肥料や飼料として利用が難しいだけではなく、リサイクルプラントの機械の故障や性能低下の原因となります。
一方、これらの方法に対して食品廃棄物をメタン発酵させることによって、バイオガスを発生させ、それを発電燃料として利用する方法は、簡単な分別のみでリサイクルが行えます。またリサイクル品が「電気」と「熱」なので、需要は安定しており、将来的にも需要不安のない継続可能なリサイクルです。
改正食品リサイクル法の詳細は下記HPにてご確認下さい。